2020年9月
    1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30      

最近のトラックバック

@ゲーム

  • FFxiv
    FFXIV PROF
  • ぺたっとセルフィ
フォト

他のアカウント

« TVアニメ「やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。 続」1話と2話の感想 | トップページ | 「やはり俺の青春ラブコメはまちがっている」10巻の感想 その2 手記を書いたのは誰か。 »

2015年4月23日 (木)

TVアニメ「やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。 続」 第3話の感想

というわけでみました。

すごく良かった。

前回「今シーズンは褒めやすそうで良かった」とか上から目線で何様だよみたいなこと言って、ホントすみませんでした(土下座)

ごめんなさい。どうか褒めさせてください。

 

というわけで、原作10.5巻までのネタバレありで、「続」3話の感想です。

 

 

 

 

 

いや、これ本当すごい。とても気に入った。

想像しても仕方ないことだけど、もし、原作読んでなかったとしても、このアニメから入ってファンになってたと思う。

3話は原作の8巻の内容にあたるんだけど、8巻は既刊の中でもおれにとっては一番好きな巻なんだ。

そういう思い入れのあるものがアニメ化されたりするのって、思い出補正がある分原作が美化されてて、アニメにはどうしても厳しくなりがちなんだけど。

でも、良かった。この第3話すごくいい。

こういう体験は、おれの中では結構珍しくて、すごくうれしい。きわめて個人的な感想なんだけど。

 

オープニングが新しくなってた。

第2話のあの引きからの、このオープニング。これまで単に出来上がってないだけなのかと思っていたんだけど、この効果を狙っていたとは。狙ってたんだよね?

本編のギスギス具合をより際立たせるために、本編映像ではほとんど見たことないくらいヒロインが微笑んでいたりとか。特に雪乃さん。

一方で降り積む雪の中、正反対の方向に踏み出して、引き谷くんを置いて立ち去っていくヒロインたちの姿が印象的に挿入されて、さらなる亀裂の拡大をほのめかす。

悪意に満ちている喃。

いつから奉仕部が仲良しグループだと錯覚していた。と、耳元で囁かれる心地がする。

この企みに満ちた底意地の悪さがとてもいいです。なんかすごく俺ガイルという感じがする。

一見甘っちょろく見せておいて、こっちが油断したところをグサリといく、基本そういうスタイルが俺ガイルらしさなんじゃないか、とおれは勝手に思ってて、そういうわけで少なくともおれの中では、本当に俺ガイルの映像化なんだな、って実感が湧いた。

 

それにしても雪乃さん役の早見沙織さん。

うまい。

「普通、ね」

の言い方。絶妙のかすれ方だと思った。

続く

「……変わらないと、そう言うのね」

というセリフ、原作には「諦めるような、終わってしまったような、そんな温度のない言葉」と書かれているのだけれど、アニメの印象はすごく違った。

はっきりと、ちょっとかつてない程マジ怒りのトーンじゃないですかぁ。「温度がない」って絶対零度的な意味だったか、と。

 

その流れで聞くとBパートの「そんなうわべだけのものに意味なんてないと言ったのはあなただったはずよ……」というセリフの響きも、原作の表現と違って聞こえた。

「ハイキュー!!」で影山が「お前は3年間何やってたんだ!?」って叫ぶ感じに似ている、というか。いや、似てないか。どうだろうか。

一瞬、自分が傷つけられて怒って悲しくなって、そのことで相手を責めているみたいに聞こえる。原作読んだ時、おれはそう感じたし、雪乃さんにはそういうところもきっと多分にあるんだろう。でも、それだけじゃない。

相手の高い運動能力、反射、自分の身体を操るセンス、そして勝利への執着、それらが確かにこんなにあるのに、どうしてなんだよ!!って、相手の不遇への憤りと噛み合わぬ悔しさとめぐりあえた喜びと理解できない不全感と、いろいろ混ざり合った気持ちが整理できぬ叫び。

……やっぱり似ている、とおれは思う。

 

以前、八幡と雪乃を、仙道と花道に例えたことがあったけど、この二人はスポ根もののライバルとか、あるいはコンビだったらと思うと、あらゆる意味ではかどる。

ほんとはそっちが原作で、俺ガイルの方がどっかの腐女子が「雪ノ下くん女体化!!hshs」とかいって書き直した二次創作なんじゃねーの、と思うくらい。うん、そう考えるのが自然だよな。

 

役者のうまさもあるんだけど、アニメの脚本と演出がものすごい好み。

3話から、雪乃さんが、まっすぐ比企谷くんの方を向いて座っている。

机の長い方の辺を挟んでだけど、これが3話からだというのがすごい。

 

一色さんの依頼が持ち込まれた時の改変が非常に印象的だった。野心的というか。

由比ヶ浜さんの「ねぇ、その演説ってさ、誰が、やるのかな……。そういうの、やだな」というセリフと、雪乃さんの「そのやり方を認めるわけにはいかないわ 」から「………失言でした。撤回します」までの一連のセリフが、原作と逆の順番になっている。

この改変で別に尺を稼いでいるわけでもないだけに、アニメスタッフの明確な意図が覗いているのだろう。

このために「……失言でした」とあやまる雪乃さんを黙って見つめる由比ヶ浜さん、というカットが生まれる。この一呼吸の溜めが次回に生きるんだと思った。

 

その後の雪乃さんの「馴れ合いなんて、私もあなたも一番嫌うものだったのにね……」のセリフの演出も衝撃的だった。

セリフの途中で、まだ雪乃さんが「馴れ合いなんて」って言いはじめたあたりで、比企谷くんがガラガラッと引き戸を開けて教室を出てっちゃうんだよ?

すっごい大改変じゃなくね?

原作ではこの言葉に「自然と振り返る」のに。そして雪乃さんが浮かべる「どこか自嘲気味ですらある悲しげな微笑」をみとめて、でもそれに「答えられる言葉がなく、俺は静かに扉を閉じ」る、というシーンとして描かれている。

 

Bパートラストの八幡が部室を退出するシーンも良かった。まっすぐ彼の背中を見据える雪乃さんのカットから、彼女の視点のカメラになって、比企谷くんが部屋を出て、引き戸を閉めるところを見つめるんだけど、一度ぐっと寄るカメラワークが細かい。みつめても、それでも引き谷くんの表情はうかがえない。

そのドアの音が閉める音がいやに寒々しくひびく中、画面は白くなってタイトルを映す。

「静かに、雪ノ下雪乃は決意する。」

……いいじゃん。すごくいいじゃん。

 

アニメ版、繊細にして大胆な演出だと思う。

これらの変更がどんな狙いからくるものか、まだまだ序盤だし軽々には結論を言えない。

言えないんだけど、おれはすごく好きだ。

 

「続」のスタッフは大変だと思う。

制作スタジオが変わってしまったのにはどんな「大人の事情」があったのかしらん、と、深夜アニメ見るような好事家たちが下世話な興味を持って見守る中で、前期無印とは大きく方向性を変える物語を、しかし十分な連続性を感じさせつつ描き出さなくてはいけない。

同じスタジオの予定されていたような二期作品なら「:」とか「BorN」とか、続きなのかどうかぱっと見分からないようなタイトルにできる。むしろ、そういうやって新規客を呼び込もうとするだろう。 しかし俺ガイルは、誤解の余地なく「続」だと名乗る。

新規のファン開拓より、古株の意向を尊重するのだ、と前作からの継承を力強く選ぶ潔さをおれは感じた。

ストーリーの切れ目なさは分割2クールの作品みたいじゃない?

でも、例えば千葉村での話で戸部くんが海老名さん「いいなと思っている」と言ってたシーンをカットしてしまったように、無印は全然二期を作る前提で作ってない。ここも補っていかなくちゃいけないんだけど、下手打てば無印の粗探しみたいになってしまう。

そこを、部室入り口のプレートのシールとか(無印13話の時から2つ増えているんだよな。一つはゲームについてきたOVAの分として、多分柔道部編のOVAもつくられるんだろうな)、机の配置も座り方も、無印アニメオリジナルの設定をそのまま使っているんだよね。OPアニメも、1〜2話のも3話からのも、無印版の絵のイメージを随所に踏襲しているし、テーマソングもやなぎなぎさんだしな。BGMも同じのを使って。そうそうバンドシーンの「Bitter Bitter Sweet」も変わらなかった。

そう、この1話の冒頭、文化祭のバンド演奏シーン作り直してくれたのはとても素晴らしかった。「Bitter Bitter Sweet」がこんないい曲だとは。初めて気がついた。ちゃんと無印12話にカット割りも似せた屋上の壁ドンシーンに被せるなら、確かにこの頭の悪そうなただの流行歌……当たり前のラブソングがバッチリだ。

ここまで前期アニメを尊重して、ようやく「簡単だろ。誰も傷つかない世界の完成だ」というセリフを回収できる。無印でこの言葉がカットされた時の驚きというか、なんとも言えない気持ちは未だに濃いのだけれど、「続」スタッフの粘り強い継続感の演出によって、まるで無印のときにもそのセリフがあったかのように感じることができた。

ありがとう。「続」のスタッフありがとう。

地縛霊が成仏するとき、って、こういう気持ちなんだろうな。

前期のアニメに対して年来わだかまっていたものが、やっぱり正直、おれにはあったんだと分かった。今更もう言わないけど、ああ、もしおれに金があったら、と、「氷◯」スタッフ、あるいは「ちは◯ふる」のスタッフを全員まるごと一年借り切って、2クールでリメイクしたいみたいな妄想するようなときが、そう言えばあったな、と思い出す。

無印大好きな人、ご不快な思いをさせたらごめんなさい。おれもいい作品だと思っています。本当です。ただちょっとだけ、おれとは原作の理解について違いがあって、それは多分、無印スタッフの人にはどうでもいいことだったんだろうけど、おれにとっては結構大事なことが多かったんですよ。要するに、おれの個人的な趣味の話に過ぎないんで、あまり深刻に受け止めず、悪趣味なヤツがいるもんだなと笑ってほしい。

 

でも、本当にそんなことはもうどうでもいい。

おれはいま、「続」をとても楽しんでいて、なにか救われたような開放感の中で毎週見ることができていて、うれしい。おれの感想でもし前期のファンやスタッフがご不快になるとしたら胸が痛むけど、申し訳ないけど、それでもいいと思っちゃうくらいに、今期が好きだ。

このスタッフがいい。この構成がいい。このfeel.制作の1クールアニメの「やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。 続」が見たいです。これからもよろしくお願いします。

 

 

全然関係ないけど、ツイッターの話。

うっかりNIPOPODAIアカウントのままで葵絵梓乃さんをフォローしてしまって、@ツイート頂いてしまったりして、嬉しいやら嬉しいやら。

それなのにツイッタ使い慣れなくて、フォローさせていただいたときもご挨拶しなかったし、@ツイート頂いた時にもリプおくれたし、そのリプにまたリプ頂いたのに気がつかなかったし。

ごめんない。トロいだけなんです。

あと、ツイッターはPC上でほぼ常時開きっぱなしなんだけど、あんまりチェックしてないんで、たぶんほとんど反応しないと思います。フォローと言いながらフォローになってないです。もともと検索用のアカウントなんでリアルタイムに使う習慣ないんです。絡みづらい人ですみません。

« TVアニメ「やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。 続」1話と2話の感想 | トップページ | 「やはり俺の青春ラブコメはまちがっている」10巻の感想 その2 手記を書いたのは誰か。 »

アニメ・コミック」カテゴリの記事

ラノベ」カテゴリの記事

やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。」カテゴリの記事

コメント

この記事へのコメントは終了しました。

トラックバック

« TVアニメ「やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。 続」1話と2話の感想 | トップページ | 「やはり俺の青春ラブコメはまちがっている」10巻の感想 その2 手記を書いたのは誰か。 »

無料ブログはココログ

twitter