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2013年6月11日 (火)

やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。の話 その7 アニメ第10話感想

アニメがだいぶ進んで、ファンフィクションも結構賑わってきて楽しい。

おれが好きなのは、pixivに上がってる、くぽぽさんのシリーズ。こういうところから直リンするのがマナー的にいいものかわからんので、作者さん名とタイトルの紹介くらいにしておくけど。「やはり俺たちの青春ドラマはとても正しい」とか、すごく好きです。

以下、いつものように、アニメ10話、原作7巻までのネタバレありです。未読の方ご注意下さい。

 

 

 

おれはプロレスファンだった。もう何年も会場に足を運ぶこともなくなったし、過去形で語るべきだろう。

だから、ヒール、悪役、嫌われ者には、全力のブーイングを捧げることこそ、最大級の賞賛なのだと心得ている。

その団体と、その日の興行に感動と感謝を感じればこそ、大地に杭打たんばかりに親指を振り下ろし、喉を限りに汚ならしくBoooを轟かせよう。

だから、作品全体の悪口は書かないと誓ったおれだが、個々のキャラクターについては、気持ちよく罵詈雑言を連ねることにためらいはない。

……のだけれど。

 

何が言いたいのかというと、相模南の話。

果たして彼女は、悪役なのか。罵られることこそが、その本分の栄光なのか。

ネット上をさまよっていると、南ちゃんに対しては相当厳しい言説が飛び交っているのを散見する。

うーん。

彼女が、無能で身の程を知らず、感情的で不安定で自分の悪意もよく御し得ない、要するに未熟な子供なのだとは、おれも思う。

ただ、そこを憎むはるか手前で、おれは、身につまされちゃって、冷静に評価出来ない。

おれは前に、自分はリア充寄りと書いた。まあ、比企谷君よりは、そうだというのは嘘ではない。

でも、もっと正確にいえば、俺ガイル全編の登場人物で、おれが最も親近感を覚えるのは、南ちゃんなんだよな。

ああいう、見栄っ張りの夜郎自大が、おれ自身に良く似ている。

そうとも、それは正当化すべきことでは全然ない。そのために多くの方にご迷惑をかけてきた。おれが悪かった。本当にすみません。

でもさ、でもさ、それって、そんな変なことなのかな。こうして開き直って、自分だけが悪いわけじゃないと言いたがるところが、ますます南ちゃんっぽいと自分で思うけど。

例えば、雪ノ下姉妹、或いは葉山、そして我らが比企谷君。彼らが当たり前のありふれた人間像かというと、おれは疑問に思う。ラノベ的というかマンガ的というか、極端なキャラなんじゃないかしら。

むしろ、レギュラーキャラ達が超人変人どもなんであって、南ちゃんは、ある種の当たり前、標準的、普遍的な人間像だったりするんじゃないか。それを、超人達の基準で測っては、残酷なのではないか。

所詮は、おれが自己正当化のために、そう思いたがっているだけ、と言えば、全くその通りだけど。

 

自己弁護する気持ちで、南ちゃんを擁護したい。

彼女は良く頑張った。確かに、委員長には力不足だったけど、でも、誰も手を上げなかったじゃないか。彼女の就任に反対するものさえいなかった。恐れて手を拱いたものが、敢えて火中の栗に伸ばした腕の火傷をあざ笑うのは容易かろう。

彼女はムキになって自分の実力を見誤ったりはしなかった。実力不足を冷静に的確に認めて、力あるものに助力を請う謙虚さがあった。支持基盤を固め、能力のあるものを登用する。彼女の分限の範囲で、リーダーとして適切な仕事だと思う。

然るに、あの雪ノ下の態度はなんだ。

原作でも感じたが、アニメではなおいっそう残忍さが際立っていた。南ちゃんの発言のいちいちを揚げ足とるようにして至らなさを露呈させ、恥をかかせ、顔を潰す、立場をなくす。

そのくらいで「やってられっか!」と拗ねてふくれて、顔を出さなくなってくる南ちゃんも、確かに大人げない。

しかし、そこはやはり高校生、無理もないと思うんだ。むしろあの嫌みたらしいナンバー2を、寛大に使いこなせるとしたら真奥貞夫クラスの大度量の持ち主くらいのものだと思う。

 

本来、雪ノ下はそんな思いやりのない人間ではなかった筈だった。

不正や怯懦に対しては容赦ないが、まっとうに頑張っている人間に恥をかかせて居場所を奪う人ではなかった筈だ。

葉山が南ちゃんを敢えて委員に推したのも、おそらく文実委員長を雪ノ下がやるものと予測してのことだ。クラス内で三浦や葉山の顔色をうかがう格付け感覚の優れた南ちゃんなら、雪ノ下委員長にシッポ振って、忠良な手下っぷりを発揮すると読んだのだろう。

まあ、葉山君は雪ノ下さんのことをあまり理解出来てないところがあるようだけど、それでも、まさかここまで意地悪で傍若無人な副委員長をやるとは、全く想定外だったろうし、それも無理ないこととおれは思う。

 

そう、この10話は雪ノ下雪乃の変調、常軌の逸脱こそが焦点なのだと思う。

彼女の失調が、南ちゃんを拗ねさせ、陽乃の介入を許し、文実を機能不全に陥らせ、雪乃自身をも四面楚歌の包囲に追いつめられるまでにした。

南ちゃんの無能と無責任が悪い?

陽乃の跳梁がひどい?

とんでもない。少なくとも、自らの能力を恃む雪ノ下雪乃の矜持はそこに首肯くまい。

文実に参加すれば、委員長に推されるだろう、と簡単に予想出来た筈だ。それを断れば、委員長よりその下の立場の人間の方が有能で人望もあるというねじれたパワーバランスになって、健全な委員会運営が困難になるのも、容易に予測出来る。

文実に出るなら委員長を引き受けるのが当然だし、それが嫌なら、最初からクラス内で文実委員に選ばれない工夫をすべきだった。中途半端で煮え切らぬ参加をした、雪ノ下雪乃の政治的な失敗という一言につきる。

他ならぬ雪乃自身が、このことを分かっていた筈だ。

陽乃さんの介入は、この明白な失敗を、さらに分かりやすく拡大して雪乃につきつけることが主な目的だろうと、おれは理解している。

葉山の介入も、似たような見地からと思う。

しかし、陽乃さんが失敗を揶揄って遊んでいる風情なのに対して、葉山は逸失を真剣に叱り、そしてその失地を少しでも取り返そうと、親身に協力を申し出てくれる。

彼が「そろそろ破綻する」と事実を直面化した上で、「手伝うよ」と、言ってくれる。

威厳に満ちた、しかし優しい声で。

このシーン、アニメ版の方が、原作よりも好きだ。

葉山、さすがの「みんな」使い。

ほんの数語のやりとりで、雪ノ下が全く出来ていなかった人心掌握を一瞬でやってのける。

葉山の「手伝うよ」に操られるように、残っている数少ない文実委員が、一斉に雪乃を見つめるのだ。おそらくもっとも熱心で、もっとも雪乃に忠実な方の委員達だったろう、しかし、その全員が、葉山に同調する圧力を視線に込めて。

この沈黙の包囲の完成が、とても怖い。

はっきりと、葉山が、雪乃の心を折りに来ている。

 

ここで、おれが、本当に俺ガイルが好きだ、と思えるのは、この次のシーンがあるからだ。

「葉山のいうことも、めぐり先輩のいうことも全くもってまちがっていない」

その時、比企谷八幡だけは、天井を見あげている。

委員会というチームの運営上、最低限払うべき政治的注意をおろそかにし、私的な感情の乱れのままに、組織の破綻を招いたのは雪乃の落ち度なのは明らかだ。

八幡だって、雪乃のやり方自体には賛成していないだろう。

だが、八幡は、組織運営の成功だの失敗だの、そんな次元を突き破って、とおく突っ走る。

斜め下へ。

「最高だ。感動だ。麗しい仲間意識だ。だが、じゃあ、一人でやることは悪いことなのか?」

静かに煮えくり返る怒りを湛えた、江口拓也の演技が美しい。

「どうして、今まで一人でも頑張って来た人間が否定されなきゃいけないんだ」

そうだ。

雪ノ下雪乃は、頑張っている。

その頑張りは不毛な、いやむしろ破滅的な結果へ突き進もうとする見当違いな頑張りで、そんなバカバカしいことは止めた方が良いのかもしれない。このまま続けば、いずれ、雪ノ下自身も後悔するのかもしれない。

でも、あるだろう。

明日も早くから仕事だと分かっていても、深酒したくなる夜が。声が潰れるだろうと思っても、ヒトカラ5時間絶唱したい休日が、あるだろう。

あるんだよ。

そりゃ「もっと自分を大切にしろよ」と止めてあげるのが友達甲斐というものだろうさ。

でも、自分が傷つくのは分かってても、それでもどうしても頑張らないではおれない、そんな気持ちが、やっぱりどうしたって、あるときはある。そのこと自体は否定出来ない。

八幡は、雪乃が、愚かしくて失敗した訳ではない、と信頼している。本来の彼女の聡明ならば、うまく立ち回る戦略を容易に組み立てられた筈だ。それでも、こうして、こうなった。何故だ。

相模の依頼の達成とか、文化祭の成功とか、そんなものを度外視しても頑張りたい程の、何かの動機が、雪乃の中にあるのではないか。それが何かは分からないけど。

その、たった一人の少女の、ここで善意によって包囲され、今まさに窒息させられようとする、胸中のまだ生まれ出もせず形もない、その動機のために、全校生徒の年に一度の大切な文化祭を犠牲にしてもいい。

そう思う男が、ここに一人くらいいたって、いい。

文化祭が破綻して、何が悪い。

雪ノ下が自分のエゴのために生きていいじゃないか。

だから八幡は言う。

「そもそも頼る気満々のヤツしかいないんですよね」

仲間意識とか助け合いとか言ったって、所詮、そいつらの集合的なエゴにへつらえということに過ぎない。そんな奴らなんぞ、知ったことか。俺はすげーわがままなんだぜ、と。人のためとか、くそくらえだ。俺は最低なんだぜ。

 

明らかにまちがっているヒロインを、正そうとしない八幡。

窮地に陥っているヒロインを、助けようとしない八幡。

このひねくれ具合の重心の低さが、猛烈にかっこいい。

このあたり、「南ちゃんは悪くない」と弁護してしまう程度のおれは、やはり所詮は南ちゃん程度の小物に過ぎないのだと思う。

おれは原作を読んでいて、この物語が「別に嘘ついてもいいぞ」という台詞に向かって進んでいることを知っている。

知っていて見直すからそう見えるのだろうけど、この時点から八幡が「正しくなくていい」と、それも身を以て背中で示しているのが良く分かる。

だからこそ、最後の台詞を、雪乃は素直に聞けるのだろう。

嘘つきで、わがままで、自棄的で。まさにそうやって生きて、当然の帰結として袋叩きにあって、そして深手も負ったけど、それはそれで、べつにいいじゃないか、と生き延びている。

だから、そんな「弱さを肯定してしまう部分」を、もはや嫌いじゃない、と彼女も気がつくのだろう。

 

今から、最終話、雪乃さんたちのバンドの曲はどんなんだろうと気になって仕方がない。多分新曲なんだろうけど。

オープニングにずっとパンさんの原書らしき本が映ってて、だから、雪乃のパンさん語りをどっかでやるだろう、とおれはまだ信じている。最終話の、雪乃さんとの学園祭デートが、そういう話になったらいいのになぁ、と思うけど、尺があるのかどうか…

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コメント

八幡が最後に言った台詞がなぜ、八幡らしくてカッコイイと、多くの人が受け止めたのか、ちょっと解りました。感謝です。

それと南さんに対する評価は自分も似たようなもんです。誰もやりたがらない、反対しない以上、あの場では彼女こそが適任有能、ということになってしまうのだと思う。

雪ノ下さんに頼ったまではよかったと思います。自分はお飾り委員長、これが適材適所だ! と開き直って仕事をしてれば、ガルパンの会長に近い功績を残せたのでは・・・なんて思ったり。

コメントありがとう御座いますヽ(´▽`)/

おっしゃる通り、南ちゃんがもう少し自分の分を弁えることが出来ていたなら……と思います。
でも、普通の高校生として考えたら、十分良くやった方だと思うんですよね。あんまり、責めないであげて、って、思っちゃうときがありますね。

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